FG Premium Report 11月9日号(米株市場急騰、その本当の理由は?)

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それにしても世論調査ぐらい当てにならないものは無い

下記の表にある通り、先週の市場は大きく上昇した。巷間噂されているのは「バイデン候補の勝利」を市場が確信したからと言うが、それは間違いだと思う。本当の答えは「どっちに転んでも、あまり変わらないだろう」という市場参加者の安堵、更に言えば急落を予想した向きのショートカバーだ。それは株価が上昇し始めたタイミングを見ればわかる。株価は先週初から、つまり投票日の前から上昇している。それにしても、どうしてこうも世論調査とか、メディアの予想は毎回外れるのだろう。昔は「株屋と天気の予想ぐらい当たらないものは無い」と言われたが、これからは「世論調査」若しくは「メディア報道」もいれるべきだ。それは中立性を忘れて、地軸を自分達の真ん中に立てているからだ。

日米各株式市場の先週の終値と週間騰落率

 

米国大統領選挙が最終的に決着するまでは、まだ当分時間が掛かる

前回、2000年の大統領選挙の投票の無効が唱えられて、一票一票を再集計する「ブッシュ候補対ゴア候補」の時は、すったもんだの末、ゴア候補が敗北を認めてブッシュ大統領の誕生が決定した。ただ正確な記憶では無いが、後日、本当はゴア候補の方が当選していた事実が発覚したように覚えている。これが2000年12月12日の話だ。

米国大統領選挙はもつれれば、そこまで決定が持ち越される可能性は充分にある。あの時は「情報スーパーハイウェイ構想」提唱者のゴア候補にクリントン政権の後を引き継いで欲しかったが、ブッシュ氏が大統領になった。結果、911同時テロ事件が発生し、第2次湾岸戦争へと米国は進んでいく。

当時の再集計期間中にも米国出張をしたが、とても適当な決定を下すわけには行かないムードは全米に広がっていた。面白い経験をしたのが、確かボストンだったと思うが、当時の投票システムの再現と、手作業集計の実演をしており、体験参加も出来た。ハーバード大学かマサチューセッツ工科大学が行っていたように思う。

米国の民主主義とか、選挙・政治に対する国民感情の強さは、戦後にGHQに民主主義を与えられ、それは権利を主張出来ることで、責任と義務は蔑ろにすることの多い日本人には到底理解し得ないと思う。選挙の投票率を見れば一目瞭然だ。フランスも同様だが、血を流して戦って勝ち取った民主主義という信念が沁み込んでいるので、自分達の主義主張も強い代わりに、必要な義務も果たし、愛国心も強い(日本の過激な思想家という意味ではない)。

以前にもお伝えしたが、この「全米」という感覚の有無が、毎回大手メディアなどが行う世論調査が外れる所以であり、それにぶら下がるだけの日本のメディア、或いはメディアによく登場する「米国通」が選挙見通しを外す理由だ。下記に開票途中で記録した画像をお見せする。ご承知の通り、ブルーが民主党、レッドが共和党の色だ。全米と言えば、綺麗に青と赤に分かれるのだが、多くの情報発信元が青い色の地域にしかない。実際、青い地域に行けば日本人の姿もビジネスマン以外の観光客でも見かけるが、赤い地域だと黄色人種の我々はいろいろな意味で目立つものだ。

一目瞭然、東西コーストサイドが青、中西部南部が赤だ。つまりコーストサイドが民主党支持と中西部南部が共和党支持だ。その一方で、キーネットワークが本拠地を置くのはコーストサイドばかりだ。具体的に例を挙げれば、米国の3大ネットワークと言えば、NBC、CBS、ABC。ABCの本社はカリフォルニアだが、その他はニューヨーク、ABCもニュースはニューヨークが本拠地だ。CNNはアトランタでリベラル系、Foxニュースもニューヨークが本社。全米5大新聞と呼ばれるウォールストリート・ジャーナルはニューヨーク、USAトゥデイはバージニア州マクリーン(ワシントンD.C.のすぐ隣)、NYタイムズはニューヨーク、ロサンゼルスタイムズはカリフォルニア、ワシントンタイムズはコロンビア特別区ワシントンにある。つまり全部青で塗られた地域ばかりに本社があるということだ。これで報道内容が偏らない方が寧ろ不思議だろう。

日本人で米国通を語る人は多いが、この青いエリア以外に詳しい人は殆ど知らない。ニューヨークやロスアンゼルスを旅したことがある人は多いが、真ん中あたりのネブラスカ州やカンサス州に海外旅行に行く人は少ない。更に、この辺りへ行くのが日本からだとかなり面倒だ。直行便が無いという事は、それだけ往来の需要も無いという事。以前もお伝えしたが、この辺りに行くと、映画でしか見たことが無いようなアメリカがある。逆に「アメリカ人」とよく一括りで呼ぶが、コーストサイドでは肌の色で国籍は見分けがつかない。また名刺交換をして名前が簡単に読めない(スペルから発音が想像つかないか、どうにも読めない)人がかなり多い。名刺を貰ったら、必ずその場で「ミスター・・・?」と言って、大体「パブロビッチ」とか「チュイリエー」とか、教えて貰うようにしている。さもないとミーティング中、一度も名前を呼べないか、いきなりファーストネームで呼ぶことになる(ファーストネームの方がまだ分かり易い)。

それは現在東京都23区内に住んでいる人に「ご出身、本籍地はどちらですか?」と尋ねたら、「東京出身、本籍も東京です」という人が半数以下になるのと同じだ。港区の六本木ヒルズあたりに住んでいる人で、先祖代々その辺りに住んでいる人は殆ど居ない。それの拡大版がニューヨーク・マンハッタンだとすれば、人種のるつぼ、思想も宗教も生活習慣も何もかも違う人達が一緒に暮らせる文化を生み出している。そうした土地の人達の政治思想と、爺さんの代から3代、同じ会社に勤めているというような状況とは随分と話が違って当然だ。

私は企業調査の関係で、10数年の間、定期的に年に数度は全米の各州を回っていた。だから州ごとのお国柄の違いが非常に良く分かる。正確に言えば、州が違うと違う国に来たように感じる時があるということだ。そもそも合衆国なので、ある意味では州毎に国が違うと言えなくもない。赤色地域のひとつアイダホ州ボイジーというところにマイクロンテクノロジー社(MU)の本社がある。工場もそこにある。初めて行った時は本当に驚いた。こんな畑のど真ん中に最先端技術の半導体工場があるのかと。だからこそ、これで赤青のどちらかが接戦の中で、簡単に折れる可能性は低い。「3大ネットワークがトランプ大統領の演説中に放送を中断した」という前代未聞の記事がさも正論のように伝えられているが、恐らく赤色エリアでは3大ネットワークに対する不満と怒りが噴出しているだろう。火に油を注ぐことになったかも知れない。

追記:バイデン候補が勝利宣言を始めたが、トランプ大統領の敗北宣言はまだ出されず、決着したとは言えない。トランプ大統領が敗北を認めて、バイデン候補に「おめでとう」と伝えた段階で、この選挙は終わりとなる。トランプ大統領がそう簡単に引き下がるとは思えないのだが如何に。(2020年11月8日 AM9:00時点)

バイデン民主党候補が当選しても、大きな流れは変わらない。だが日本は辛くなる可能性大。

バイデン候補がサンダース候補と民主党代表の座を争っていた時のままだったら、トランプ大統領がバイデン候補に変わったら相当大きく米国の政治は変わったかも知れない。米国が相当に社会主義的な国家となり、強烈な増税が起き、米国が世界の警察の役目を完全に降り、中国はしたい放題という展開になったであろうから。

オバマ政権(2009年1月20日~2017年1月20日)最大の失敗は、米国の世界におけるプレゼンスを低下させ、中国の台頭を完全に許してしまったことだ。日米関係は安倍政権に代わってから相当修復され、トランプ大統領の時代は良好な関係が続いたが、少なくとも旧民主党政権時代(2009年8月31日~2012年12月16日)の日米関係はかなり冷え込んでいた。日本株がこの間、ずっと世界の中でアンダーパフォームしたことはあまりにも有名だ。中国との尖閣諸島問題や韓国との竹島問題が拡大したのは、当時米国政府がそのエリアの「日中韓の問題はご自身でどうぞ」と関心を示さなかったことが大きい。

その結果のひとつとして中国の覇権拡大が本格化し、南シナ海に人工島の軍事基地を持つことさえも許し、現在の米中緊張関係の火種のひとつとなっている。流石に米国民主党筋もこの手の弱腰では駄目だと察しているようで、大統領選の大詰めではバイデン候補も相当対中政策は厳しくするように変遷してきた。

トランプ大統領が株価を意識している大統領であることは周知の事実だが、当初バイデン氏はあまり興味が無いようであり、積極的な財政政策はするものの、増税を公言していた。ただ終盤には一部の富裕層と大企業だけにするような方針転換をしている。またトランプ大統領が敗れたとしても、上院で共和党が過半数を獲得出来れば相当危険だったが、上院については共和党が過半数を取れないとしても、何でもかんでも自由気ままに法案が通る状況では無い。

そして対日政策、もう少し広く見てアジア戦略はどうかと言えば、はっきり言ってバイデン候補のそれは全く見えない。前オバマ大統領と安倍元首相の関係があるので、民主党にルートが無いわけでは無いだろうが、政権交代が起これば当面は分断した米国内の融合、感染再拡大中の新型コロナウイルス・COVID-19対策、そしてそれに絡む経済政策と内政に手一杯となる可能性の方が高い。政権交代が起こったら、当分日本は「自分のことは自分でやる」という立ち位置になるしかない。つまり、かなり苦しいだろうという意味だ。

遂にナスダックをフィラデルフィア半導体指数がアウトパフォームした

新型コロナウイルス・COVID-19の影響懸念で世界中の株価が急落した後、米国市場をリードしたのはナスダックだった。それは極一部の特定銘柄のお陰で、時価総額上位の銘柄群だ。ただ誤解無きように正しておくが、決してGAFAがすべてナスダックをアウトパフォームはしていないということだ。GことGoogleの親会社Alfabetは寧ろ4か月程度は足を引っ張っている。

チャートの見方としては、黒い線がナスダックなので、それよりも上方に位置していればアウトパフォームしているが、下方に位置していれば足を引っ張っていることになる。ナスダックの代表的なイメージであるハイテクの中心には半導体関連銘柄がある筈だが、半導体関連銘柄30種だけで構成されたフィラデルフィア半導体指数は、ずっとナスダックに負けていた。それが下記のチャートである。

ご覧頂けるように、この数日で一気にフィラデルフィア半導体指数がナスダックを追い越している。理由には諸説ある。バイデン候補の当選確実性が高まったことで、対中半導体関係の規制が緩和されるというものと、純粋に半導体関連銘柄の業績好調さと、足許の欧州等での感染再拡大がフォローの風になっているというものだ。私は前者は間違いで、後者が正解だと思っている。

前述したように、バイデン候補が勝利したとしても、民主党は対中政策が弱腰では駄目だという事に気がついた。放っておけば中国に全部技術を奪われるという危機感は民主党も持ったようだ。バイデン氏自体は分からないが、最近の演説ではだいぶ分かってきたようだ。

その一方で、半導体関連銘柄の決算が素晴らしい状況が続いている。素晴らしいというよりは、市場予想を着実に上回っているという事だ。クアルコムの決算は5Gで同社が非常に恩恵を受けていることを明らかにし、Huawei問題で5Gの行く末に不安を持っていた投資家を安心させた。併せて、ウェスタンデジタルのようなストレージ機器のメーカーも好成績を残した。そして自動車が予想以上に好調だ。前週ローム(6963)が上方修正した要因は自動車の回復であり、トヨタ自動車の上方修正は目を見張るものがある。

だとすれば、新型コロナウイルス・COVID-19の関係でサプライチェーン不安だとか、外出自粛でクルマが売れないというような危惧に終わったことになる。クルマが売れればADASの出番、自動運転の伸展だ。

テクニカルにもボラティリティが天井を打ち、株価が回復している

ボラティリティと株価の逆方向に動く(負の相関関係)というのは何度も説明しているが、やはりボラティリティを更なる高みに押し上げてまで株価が下落するよりも、ボラティリティの低下を伴いながら株価は上昇するというストーリーがピタッと当たった。上段がSP500とVIX指数(ボラティリティ)と、下段が日経平均株価とそのインプライドボラティリティだ。

こちらが日経平均とインプライドボラティリティ。どちらを見ても、負の相関が綺麗に読み取れる。

 

気掛かり材料は新型コロナウイルス・COVID-19の感染再拡大の動向

基本的に新型コロナウイルス・COVID-19の感染再拡大と、それに伴うロックダウンや巣篭もりは注目している右肩上がりのビジネス・トレンドにはフォローの風だ。間違いなく、欧州は厳しい状況が更に加速しつつあるが、米国も完全に横目で見ているわけにもいかない。週末、米国で確認された新規感染者数は前日比+13万人を超える。これは米国での新記録だ。恐らく大統領選挙終盤に全米で開催されたイベントなどの影響も大きいだろうと思う。マスクをしていれば大丈夫というような安易なものでは無いからだ。

下記の表は11月7日日曜日の朝にデータを更新した時のものだが、一番右側のACTIVEな感染者の数の割合でソーティングを掛けている。これは人口比を考慮すべく計算している表で、見方としては最上段のベルギーの場合、国民26人に1人が「今現在、感染しており、何らかのメディカル・アドバイスなり、治療を受けている状態であるというもの。ベルギーに次ぐスペインの場合は41人に1人の割合だ。

ベルギー、スペイン、フランス、オランダ、米国、チェコ、英国、スイス、スウェーデン・・・・という順番だ。日本は全土で下から2番目となる13,652人に1人、東京都でさえも7,602人に1人の割合だ。私がいつも二桁も三桁も状況が違うというのはこのことだ。毎日ご覧頂いているかと思いますが「世界の新型コロナウイルス感染動向・国別データの分析」では、その他いろいろな切り口で集計しているので、毎日確認して正しい情報を得て欲しい。

これが気掛かりと思うのは、どこまで欧州が耐えられるのかということ。またギリシャ問題のような事にならなければ良いのだが。米国ニューヨークもそうだが、北海道よりも緯度が北に位置する国々が多い。寒くなるとウィルスが死ななくなると言われてもいるが、もしそれが本当ならば、日本よりも置かれた状況は更に悪い。ただ巣篭もりにも慣れ始め、世界中がそれに対応した行動を起こしている。その意味でも、数値を冷静に把握して貰いたいと思う。どこかで急ブレーキが掛るかも知れない。

注目の右肩上がりのビジネス・トレンドとトピックス

漸く手に入る「iPhone12 Pro」、待つこと約3週間

週末にやっとauから電話があり、予約した「iPhone12 Pro 256GB パシフィック・ブルー」が手に入ることになった。FG Premium Report 10月19日号の送信メールに「原稿を書き終えたら、早速予約注文を入れ
るつもりです」と宣言した通りに行動したので、3週間も待たされたことになる。色も形もだいぶ変わり、性能面もだいぶ向上したというので非常に楽しみだ。

それにしても、世界同時に10月23日午前8時に発売を開始した筈だが、そこから起算しても2週間少々は待たされたことになる。正直、予想以上の待ち時間の長さに驚いている。想像するに「これからは5Gの時代」と言われているのに、端末が壊れていないのならば慌てて4Gモデルを買う必要性はないと思ったユーザーの買い控えなどもあったのだろうと思う。かくいう自分もiPhoneXを購入後、既に2年以上経過しており、お得なプランで新機種に買い替え可能だったのだが、ずっと我慢してきた。結果、私が使っているiPhoneXが我が家で最も古いモデルとなってしまっていた(払いは全て私)が、5Gに合わせると待たざるを得なかった。

ハイテク・ガジェット好きとしては、何度もう一度Androidモデルに戻って5Gを手に入れようと思ったか知れない。SonyのXperiaならば以前使っていたし、Galaxyも悪くないなとも思ったり、「5G」と語るテレビCMなどが目に入るたびに、結構強いレベルでひとり悩んでいた。というよりは、堪えていたという方が正解か。しかし、その労苦もこれで報われる。

カタログスペックを調べてみる

まずはアップルのWebページにプレスリリースの日本語版が掲載されたので、宜しければそちらも参照願いたい。その中から、私がどうしてiPhone12 proにこだわってきたかをお伝えしよう。但し、これはカタログレベルの話であり、まだ実機は手にしていない段階だ。実機を手にしてからの話は別途になるか、今号の後半になるかは確約出来ないが、きちんとご紹介する。現在私が使っているiPhoneはiPhoneX 256GBだ。容量を増やそうかとも思ったが、音楽をアップル・ミュージックにしたこともあり、ストレージの容量が一杯になることは殆どない。因みに現在は半分は余っている。5Gになってそんなにストレージ容量を利用するようになるのか、これも実際に試してみようと思う。iPhoneXかiPhone12 Proへの機種変更なので、2世代分のジャンプになる。

実際にこうやって変化を実感してみるのが、投資には重要だと思っている。案外使ってみると「5Gなんて、大袈裟すぎるよ」と今現在は思うかも知れない。そうしたら、一旦は投資は様子見となる。逆に「これは凄い」と思えば、その方面の投資を加速させれば良い。

ロジックボードについて

「スマートフォン史上最速のチップであるAppleが設計したA14 Bionicチップ」が搭載される。以下にロジックボード、パソコンで言うならマザーボードの写真を掲載する。左側が表面、右側が裏側だ。

  • 上記の写真を見るだけで、基本部品をどこが制作しているのか一目瞭然だ。当然アップル製の「A14 Bionicチップ」は注目だが、そのSDRAMはマイクロンテクノロジー製だ。注目の5G関係などの通信用のチップはやはりクアルコム(QCOM)製。裏面にあるストレージ(今回私が購入したのは256GB)はどうやらSamsung製のNAND Flushメモリーのようだ。残念ながら、5ミリ波用のアンテナは米国モデルにしか搭載されていないらしい。日本製は当面ミリ波対応は無いのかも知れない。

A14 Bionic チップについて

  • TSMCで製造された業界初の5nmのデザインルールで作られている。細かい回路が作れると(アップルの言い方ではパーツのサイズは原子レベル)、当然同じ面積の中に搭載できるトランジスタの数なども増やすことが出来、また電気抵抗も減ることから消費電力の低減にも繋がる。その結果A14 Bionic チップでは「コアの数を8個から16個と2倍にすることで、Neural Engineの性能が劇的にアップ。細部をさらに引き出すDeep Fusionによる写真撮影など、負荷が高い機械学習のタスクを最大80%速くこなせます。CPUに搭載されている専用の機械学習アクセラレータも70%高速化しました。」と謳っている。

LiDARテクノロジーを搭載

  • 5Gの能力を見極めたいというのは当然のことながら、非常に興味を持っているいるのがこのLiDARテクノロジーだ。「LiDARテクノロジー」って、どこか他で聞いたことは無いだろうか?そう、クルマのADASで前方車両との測距を夜間などでも行ったりするためのテクノジーだ。LiDARスキャナは、トランスミッタから物体に向かって照射された不可視光線がレシーバに返ってくるまでの時間を計ることで、絶対深度を計測する。結果、暗い場所でも最大6倍速くオートフォーカスができる。広角カメラでは、LiDARの詳細な深度マップによって、ナイトモードでポートレートが撮れるようになった。これからは暗い場所でも、Neural Engineが背景を美しくぼかしながら、被写体にピントを合わせてレンダリングするという。
  • この展開は「AR=拡張現実」への扉を、今まで以上に精緻なものとして開ける。これはiPhoneの為だけでなく、今後のIoTへの展開をイメージし易くさせてくれると期待している。

Dolby Visionでの動画撮影

  • 現在、Dolby Visionグレーディングは、ポストプロダクションで映画作品全体に適用されている編集スタジオにあるプロ向けコンピュータで行われる時間のかかるプロセス。このとてつもない作業量のワークフローをA14 Bionic チップは撮影中にこなして各フレームをDolby Visionでダイナミックに調整するという。それは飛び抜けて速いチップを搭載しているからで最大60fpsの4K Dolby Visionビデオを撮影できる。

防水性能

  • IP68等級の耐水性能とあるが、防沫性能、耐水性能、防塵性能を備えており、最大水深6メートルで最大30分間は使えるという事。但し真水。スキューバダイビングを趣味として、海辺に行くことの多い身としては非常にこの機能は重要。

頑丈なCeramic Shield

  • 米Corning社(GLW)がAppleと協力して開発したもので、ガラスにナノセラミッククリスタルを組み込んで作られている。耐落下性能は4倍もアップ。前年のモデルとの比較では、iPhone史上最も大きく向上しました。米Corning社(GLW)はスマホ用の「ゴリラガラス」を開発した企業として、投資先として面白かった時がある。HOYA(7741)のHDD用ガラスディスクで競い合ったこともあった。

 

今週注目の米国企業の決算発表

今週は12日が注目すべき企業の決算発表のピークと思われる。ただここに記載してある企業は、注目する「右肩上がりのビジネス・トレンド」として皆さんと共有している分野に関わるもので、他のビジネス・トレンドを考えた場合には、当然増える企業はある。

  • 11月12日 アプライド マテリアルズ(AMAT)
  • 11月12日 シスコシステムズ(CSCO)
  • 11月12日 ウォルト・ディズニー(QCOM)

 

My favorite Companies List(株主となって所有したい企業のリスト)

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