エントリーノートを書くべき理由については、こちらに記載の通り株式を買った時は必ず記載することをお勧めします。
では、具体的にどのような項目を記載しておけばよいでしょうか?
ここでは、具体的に記載する項目について整理します。勿論業種や企業としての歴史によって項目は異なってくることがありますが、一般的には以下のような項目についてエントリー時に確認しておくことが望ましいと考えます。
是非、あなたのエントリーノートにお役立てください。
エントリーノートに記載する項目
①着眼点
なぜ、その銘柄を選んだのか?を具体的に書き出す
例:どんなビジネストレンドか? どんな未来を絵に描いたのか? どの程度の配当利回り/優待利回りか?
どこを評価して投資しようと思ったかを具体的に書くことで、まず自分自身の投資前の考え方、漠然と「良いなぁ」ではない、具体的な理由を頭の中で整理出来る。
最初は「Newクラウンは売れると思う」というような程度でもOK。もしNewクラウンが予想に反して売行き不調だった時、保持するか、売却するか、買い増しするかなどの追加判断が具体的にし易くなる。
②株価と日付、PERやPBRなどのバリュエーション指標
どの水準なら買えると、或いは買おうと思ったのかが後から確認できる。投資する時にはPER15倍を良しとしたというのは、次のステップのベンチマークになる。
③事前にチェックしたものを整理する。
決算資料(何期分?)、証券会社のリサーチ、参考にしたネットの記事など。必要ならばプリントアウトして置く。
何を根拠に買う理由がジェネレートされたかを記録することで、その資料のその後を追うことも可能になる。
④どんな株活をしたのか?
行った株活を記録すること。
後日同じことをやってみて、同じ印象を抱くのかどうかは要チェックポイント。実際に株活をすることで、投資先企業の内容をより詳細に把握していくことが出来る。
以下は私が2016年7月にソフトバンクグループ株を購入した時の状況とエントリーノートです。
2016年7月18日、ソフトバンクグループ(9984)が英半導体設計大手のARMを買収すると発表したが、市場はARMという企業を知らなかったため、翌日はストップ安となった。
翌日寄付きで買いを入れ(5405円)で購入。売却時期は、市場でARM社に対する評価が定着してきたところと想定。
エントリーノートの具体例
ソフトバンクグループ(9984)のARM買収は、スマホやIoTなど、今後も右肩上がりのビジネストレンドが続く小型低消費電力CPUの主力企業を手中に収めたのと同意であり、今後の成長が期待出来る。
ARMについては、予てから英国本社を含めて直接リサーチしている会社で熟知。
市場でARMの評価が広まった段階で売却を含めて要再評価
購入単価 5405円 PER(実績)13.43倍 (実績EPS402.5 BPS2278.85)
ARMは、外国株FMとして現地調査までしていた企業なので、内容熟知していた。スマホのCPUなど小型低消費電力CPUのアーキテクチャーでは独占的な企業であり、スマホのみならず、今後のIoTなど見据えても、傘下に収める意義は大きく、このストップ安水準は間違いなく買い場と判断した。
いかがでしょうか?エントリーノートによって着眼点、投資理由、投資判断したときのバリュエーションを明確にしておくことにより、気分と値段によるエントリーを防ぐだけでなく、マーケット下落時の判断ミスを減らすことにつながります。
