所感/雑感
先週(2/18~2/22)は前週末対比で、米国市場はNYダウが△0.02%下落した一方で、Nasdaq総合指数は+0.90%の上昇となり、一方日本市場は日経平均株価が+0.83%に対して、TOPIXは+0.39%、東証マザーズは+1.31%と、市場による跛行色が色濃い展開となった。
米中貿易戦争が穏やかな状況に向かいつつあるように感じる中で、週央に行われた米朝会談が不調に終わったことが市場の話題をさらった。しかし、面白い事に1月末と2月末の比較で行くと、日米各株式市場とも概ね10%から11%程度の上昇となっている。これに併せてバリュエーション指標も1割程度上昇したのは当然だが、日本のPER12倍程度は未だ安い水準であり、PBRも18年3月期基準の純資産額が公表ベースなので、19/3月期ベースに引き直された段階で今期の増益分は低下するので要注意。とすると、現状の1.14倍はまだまだ低い、と言えるからだ。
気になるのは円安が進んだこと。年初には1ドル104円台を付けて、為替の専門家達から円高トレンドの大合唱があったのが嘘のようである。最近彼/彼女らは円安論調なので「ポリシーは無いのか」と思ってしまう。そもそも現在の地政学リスクから言えば、日本を取り巻く環境は、従来のように安穏として居られる状況では無いのだから。
もし朝鮮戦争の終結宣言が為されれば、国連軍(米軍)の韓国駐屯は無くなり、米軍が沖縄にも居れなくなると、隣国との万が一に備える方法は、日本が独りで頑張るしかない方向に向かってしまう。その状態にこの国は耐えられるのかどうか?中国も、北朝鮮も核保有国なのだから要注目。但し、3月は年度末のレパトリエーションの関係で円高の需給が働き易い(17年、18年は顕著だった)ので、単純な需給は今月円高に傾き易い筈。
注目の右肩上がりのビジネストレンドとトピックス
米中貿易戦争が穏やかに進むとしても、ファーウェイとの関係をどうするかによって5G関係の進展は速度が違ってくる。そのカギを握るのが同社の特許だ。他の中国勢も加えると、4Gまでの状況と異なり、中国抜きでは5Gは考え難くなっている。日本勢は居ても居なくても一緒というのが寂しい限り。

一方、スペイン・バルセロナではMWC Barcelona (Mobile World Congress)が開催され、5G関連の各社の展示で随分と賑わったようだ。ただ折り畳み式のスマホの30万円以上という値付けは、如何にスマホがそれ自体の本来の価値としては成熟してしまったかという事を逆に印象付けたと思われる。何れにしても、車の自動運転、IoTの進行にも5Gは不可欠なものであり、米中貿易戦争の行方は気になるところだ。
株主となってその企業と一緒に夢を見たいと思う会社10選

*上記表について:日本株、米国株からそれぞれ上限を5銘柄として絞り込み、ひと銘柄当たりの投資余力を10百万円として、株数を計算。売買手数料は証券会社によって違うので考慮していない。ビジネストレンドや各企業の状況により適宜入れ替える。ロスカット、益出しルール等の設定はしない。
個別の企業に関わるニュース・コメント
① 住友電工
https://test.fundgarage.com/4384/
② デンソー
デンソーのモノづくりの技術。ギネスに認定された世界最小の動く自動車模型。直径1ミリのモーターで走り回る。一万円札の上で、シャープペンが指しているのがトヨタA型モデルの模型。
https://test.fundgarage.com/4386/
③ ローム
3/1、新開発の自動車内でスマホを高速無線充電するシステム。4月から本格参入し、2025年度にはQi規格の車載無線充電分野でIC(集積回路)の世界シェア30%を目指すという。死角は現状見つからない。
https://test.fundgarage.com/4415/
④ 村田製作所
https://test.fundgarage.com/4418/
⑤ ソフトバンクグループ
2/27、ソフトバンクが10億ドル投資するワンウェブによるロケットの打ち上げと「ワンウェブ」衛星の軌道投入が成功した。今回は6機の通信衛星。全世界に高速インターネットを提供する予定。
https://test.fundgarage.com/4420/
⑥ Nvidia
https://test.fundgarage.com/4422/
⑦ Western Digital
米本社のおいて開催されたStorage Field Dayの【ライブストリーミング】を視聴、HDD、SSD、システムとプラットフォーム製品ポートフォリオを支える技術革新についての説明とNVMeを採用するストレージ革新についてアップデートする。
https://test.fundgarage.com/4424/
⑧ Xlinx
WSJ3/1付の記事に、中国ファーウェイがどこまで5Gに強い影響力を持っているかを特許数から論じた。日本企業は殆ど蚊帳の外なのが寂しいが、5G基地局向けのFPGA(プログラマブル・チップ)ではザイリンクスとアルテラ(インテル傘下)しかないと紹介。
https://test.fundgarage.com/4426/
⑨ Applied Materials
https://test.fundgarage.com/4428/
⑩ Check Point Software Technologies Ltd
チェック・ポイント・ソフトウェア・テクノロジーズは、世界各国の政府機関や企業など、あらゆる組織に対応するサイバー・セキュリティ・ソリューションを提供する大手プロバイダー。業界随一の検出率を誇る先進のソリューションにより、顧客のネットワークを、マルウェアやランサムウェアなどの多岐にわたる第5世代のサイバー攻撃から保護する。企業のクラウドやネットワークのほかモバイル・デバイスに保存されている情報を、今日の第5世代のサイバー攻撃を含めてあらゆる脅威から保護する。世界の10万以上の組織・企業がチェック・ポイントのセキュリティ製品を利用している。
https://test.fundgarage.com/4430/
