My Favorite Companies 11(米国株式)

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Ticker:QCOM  銘柄名:Qualcomm

https://www.qualcomm.com/

2022年5月2日付

  • Q2 Non-GAAP EPS of $3.21 beats by $0.29.
  • Revenue of $11.2B (+41.1% Y/Y) beats by $600M.
  • Shares +5.4%.
  • Sees Q3 revenue of $10.5B-$11.3B vs. consensus of $9.99B and non-GAAP EPS of $2.75-$2.95 vs. $2.59 consensus estimate.

従来、Snapdragonと言えば、やはりandroid系のスマホ向けCPUという認識が強かった。だが、下記の通り、大きくクルマの世界に浸食を開始している。

更に、それは始まったばかりのドラマではなく、既にステランティスの主要ブランドで長期契約が始まっている。まずはマセラッティからスタートだ。

 

2021年7月29日付

  • Q3 Non-GAAP EPS of $1.92 beats by $0.24; GAAP EPS of $1.77 beats by $0.40.
  • Revenue of $8.06B (+64.5% Y/Y) beats by $500M.
  • Sees Q4 revenue of $8.4B-$9.2B vs. consensus of $8.54B and non-GAAP EPS of $2.15-$2.35 vs. $2.07 consensus estimate.

IoTと5Gスマートフォンへの移行により、アナリスト予想を上回り、時間外取引で2.7%上昇している。収益は前年同期比65%増の80.6億ドルで、アナリスト予想を5億ドル上回った。1株当たり調整後利益は1.92ドルで、これも0.24ドル上回っている。

QTLセグメントの売上高は、昨年の四半期から43%増加して15億ドル、QCTセグメントは、前年比70%増の65億ドル。RFフロントエンドの売上高は前年比で2倍以上の9億5700万ドル、IoTはほぼ2倍の14億ドル。ハンドセットは37%増の39億ドル、自動車は83%増の2億5,300万ドル。これらにより調整後EBITDAは前年比で2倍の30億ドルになった。

クアルコムの社長兼最高経営責任者であるクリスティアーノ・エイモンは「当社のソリューションは、クラウドエコノミーを可能にするコネクテッド・インテリジェント・エッジに燃料を供給(fuelingと言ってます)しており、デジタルトランスフォーメーションのペースが加速するにつれて、当社のテクノロジーに対する前例のない需要が見られます。」と語った。

クアルコムは、世界の携帯電話の出荷が2021年の暦年で1桁台の高い成長を達成すると予想し、4億5,000万〜5億5,000万台程度の5G携帯電話の出荷を予想している。併せて今週初め、IntelはQualcommを2024年に発売されるIntel20Aチップ製造技術の最初のパートナーの1つとして発表したのは既報の通り。

2021年4月29日付

現地28日に発表されたクアルコムの決算内容は下記の通り。文句なく市場コンセンサスを上回り、非常に良好な決算(想定通り)の内容となった。

Qualcomm (NASDAQ:QCOM) fiscal Q2 revenue of $7.94B increases 52% Y/Y, beating the consensus of $7.62B. Non-GAAP EPS for the quarter ended March 28, 2021 rose 116% Y/Y to $1.90, easily exceeding the consensus estimate of $1.67.

QCT revenue of $6.28B, up 53% Y/Y, vs. consensus of $6.2B; handsets revenue of $4.07B, up 53%; RF front-end revenue of $903M, up 39%; automotive revenue of $240M, up 40%; and IoT revenue of $1.07B, up 71%. QTL sales of $1.61B, up 51% Y/Y, vs. consensus of $1.35B.

Q3 revenue of $7.1B-$7.9B vs. consensus of $7.13B and non-GAAP EPS of $1.55-$1.75, higher than the $1.52 consensus estimate.

同日に発表されたアップル(AAPL)の決算も非常に良かった。これは関連のサプライヤーにとっては朗報となる。各セグメントの状況を見ても、注目しているビジネストレンドが右肩上がりであることはここでも確認された。

2021年1月13日付

クアルコムは、2世代目となる超音波指紋センサー「Qualcomm 3D Sonic Sensor Gen 2」を発表した。

1世代目の超音波指紋センサー「Qualcomm 3D Sonic Sensor」のサイズが4x9mm(36mm2)に対し、同センサーは8x8mm(64mm2)と1世代目よりも77%大きくなった。これにより、指を置くエリアが広がったことに加えて、これまでよりも1.7倍の生体認証データを集めることが可能となった。

また、同センサーは大型化したセンサーと高速な処理の組合せにより、1世代目と比較して50%速くなった。これにより、従来より早くデバイスのロックを解除することができる。

なお、2021年の早期に同センサーを搭載したデバイスが登場する予定とのことだ。

2020年11月8日付

11月4日の本市場引け後に2020年第4四半期決算が発表された。ひと言コメントで本当は充分だ。「凄いね」或いは「良いね」だ。Non-GAAPベースのEPSは$ 1.45(前年比+86%) で市場コンセンサスを$ 0.27ビートした。収益ベースでは65億ドル(前年比35.1%増)、これも市場予想を5億6000万ドルを上回っている。

CFOは2021年第一四半期のガイダンスを「収益は78億ドルから86億ドル。Non-GAAPのEPSは1.95ドル~2.15ドル、中間点で前年比+62増と+107%増を予想する。」と説明した。

またCEOが説明した中で、5G関連が好調で、その中心的な役割を演じ続けることは容易に想像出来るが、非常に興味ある発言をしている。それが「今日、自動車業界で戦略的テクノロジーパートナーとして当社は浮上し、ほぼすべての主要OEMが当社の製品を採用しています。3Gおよび4G設計の勝利に加えて、次世代の5Gテレマティクス設計の勝利により、コネクテッドカーのリーダーとしての地位が確固たるものになります。また、モバイルRFフロントエンドのリーダーシップを自動車にも拡大しており、次世代5Gの100%と次世代4Gテレマティクス設計の大部分には、自動車認定のRFフロントエンド製品が含まれています。」という。また「自動車業界は前例のない速度で変化しており、スマートフォンの場合と同様に、自動車のシェアを拡大し長期的に業界をリードする非常に良い立場にあります。」というものだ。ここでも自動車産業の復調が見えてきている。

これらを受けて、モルガンスタンレーがターゲットを121ドルから159ドルへ、Rosenblatnが130ドルから155ドルへ引き上げた。PTブーストは120ドルから150ドルへ、COWENは150ドルから170ドル、みずほが145ドルから154ドルとなっている。

2020年10月23日付

アップルが開催した5GiPhoneイベントで、関わる企業をかなり発表したから面白い。まずiPhoneにミリ波5Gを搭載することが出来たのはQualcommの勝利だと言っている。

参考までに、他のものもご紹介しておくと、当然メインとなるCPUであるA14 Bionicは5nmの最先端ラインで生産されているので、それが可能なのはTSMCのみ。また通信関係としては他にBroadcom(AVGO)やQorvo(QRVO)の名前を挙げている。また平均搭載容量が2倍になったストレージにはマイクロンテクノロジー(MU)が大きい。カメラに関してはLumetum(LITE)となる。

またかつて「ゴリラガラス」と呼ばれこともある表面ガラスの新しいものを提供するのはCORNING(GLW)だ。

このイベントを受けてBofAは目標株価を145ドルから165ドルに引き上げている。

2020年9月7日付

5G関係の話なると必ず名前があがるQualcomm社だ。特に最近は記事に上がることも多いので、特別に技術的な専門用語の話をすることも無いかも知れない。
そこで百聞は一見に如かず、アナリストの評価を確認しておこう。それが下記だ。

 

2020年8月1日付

7月29日に発表された決算内容は申し分ないと言って良いと思う。まずクアルコムの決算を見るためには、セグメントについて理解しておかないとならない。決算説明会を聞いてみても、このQCT、QTL、QSIというセグメントを理解していないと意味不明になる可能性がある。

  • QCT(Qualcomm CDMA Technologies):モバイルデバイス(主にスマートフォン)、タブレット、ラップトップ、データモジュール、ハンドヘルド・ワイヤレス・コンピューターおよびゲーム機、アクセスポイント、ルーターなどで使用するためのCDMA、OFDMA 及びその他のテクノロジーに基づく半導体およびシステムソフトウェアの開発および提供。
  • QTL (Qualcomm Technology Licensing):知的財産ポートフォリオの一部を使用するライセンス付与による部門。これには、特定のワイヤレス製品の製造および販売に不可欠な、および/または有用な特定の特許権が含まれる。
  • QSI(Qualcomm Strategic Initiatives):(報告可能な)戦略的投資分野。

総収益は$4.9B(+0.2% YoY)で$100M市場コンセンサスを上回った。EPSではNon-GAAPベースで$0.86で、市場コンセンサスを$0.15ドル上回った。決算内容とは別に、非常に意味があるのがHuaweiと特許の対価をめぐる紛争で和解したことだ。2020年7~9月期から特許使用料を得るほか、和解金などで18億ドル(約1890億円)を受け取る。これで17年から続く争いが解決したことになる。

 

2020年7月23日付

韓国サムスン電子が5nmプロセスの歩留まりを上げるのに苦労しているようだ。業界筋は、サムスン電子のこの問題は、クアルコムの次世代のフラッグシップ5GモバイルチップシリーズのSnapdragon 875Gの発売に影響を与える可能性があると言われている。 X60 5Gモデムに関しては、サムスン電子とTSMCに分散発注されている。

サムスン電子は4月の第1四半期決算発表で独自のEUVプロセスを使用して第2四半期にチップの量産を開始すると発表していた。だが実際にはASMLのEUV装置が6月末まで設置出来なかったため、現状未だ新プロセスがごく初期段階にある。この手のものは、買ってきて、設置して、直ぐに使えるような単純なものでは無いからだ。

一方で先週、サムスン電子のライバルであるTSMCは、5nmプロセステクノロジーが年間の総ウエハ売上高の約8%(以前:10%)を占めると予想し、FY設備投資を160〜170億ドルに引き上げたと語った。技術力の違いがより明確になりつつあるかにも見える。

現状のクアルコムの市場評価下記の通り。決算発表は7月29日の予定。

2020年6月17日付

5G関連の半導体企業で大本命は当然QUALCOMMなのだが、同社が2020年6月11日、免許不要周波数帯で動作する5G NR「NR-U」に関する解説を公開した(Qualcommのブログ)。

NR-UはNR Unlicensedの略で同社の命名によるものだが、3GPPリリース16(2020年7月上旬)で追加予定である。これにより免許不要帯での柔軟性の高い5Gサービスが可能となる。リリース16では、移動通信向け標準仕様として世界で初めて、免許帯(ライセンスバンド)と免許不要帯(アンライセンスバンド)を組み合わせた通信に加え、免許不要帯単体での通信をサポートする。こうした周波数帯を利用することで、下りリンクで最大400MHz、上りリンクでも最大100MHzの帯域を使った通信が可能となる。同じ感が肩をしたのが、4G_LTEだった。つまり免許帯の通信を維持しながら、免許不要帯の接続が可能になったらデータの送受信を開始、免許帯は通信制御を行うアンカーとして使う。

詳細はあまりに専門的になり過ぎるが、ポイントは5Gがより利用し易くなるようにロードマップ上を着々と歩みを進めているということだ。その先頭に居るのがQUALCOMMである。当然同社に対するアナリストの評価も高い。

2020年5月2日付

29日に発表した第2・四半期決算は、売上高が前年同期比で約5%増の52億2,000ドル、市場コンセンサスの50億3,000万ドルを上回った。Non-GAAPのEPSも0.88ドルで市場予想の0.78ドルを上回った。4-6月期の売上高は44億-52億ドルを予想。市場コンセンサスの48億9,000万ドルと同水準だった。

一方でこの先の市場見通しについては決算説明の中で最高経営責任者であるスティーブ・モレンコプフが重要なことを話している。「第2四半期の携帯電話市場全体は、主に中国の影響により約21%減少した。第3四半期は、中国では反動の恩恵を受けるが、世界の他の地域はシャットダウンの影響により約30%減少すると予測している。総需要は景気回復のスピードに依存するだろう。ただし、2020年の5Gスマートフォンの予測には変化はない。2020年の後半を見ると、5Gネットワ​​ークの展開に若干の遅れが見られる地域がいくつかある。だが全体としては5Gは計画どおりに進んでおり、5Gの急速な採用をグローバルに推進するための最適なポジションを引き続き確保しる」という。

多くの企業が来期見通し、通期見通しについて、慎重になったり、取り下げたりしている中、同社の決算説明のコメントは新鮮だった。ザイリンクスなども5Gについては全く強気を崩していないが、それを裏付けたとも言える。

2020年4月4日付

5Gやモバイル端末ものが成長するとなれば、間違いなく恩恵を受けるのがクアルコムだ。特に今回の新型コロナウイルスの件で、英国首相も一旦はHuaweiとの取引を中国なので排除すると方針転換をした。そうした恩恵を受けるのも、やはりクアルコムだ。

2020年3月10日付

過去にファンドマネージャーとして取材経験もあるQualcomm(QCOM)を満を持してMFCLに加えることとした。

米国サンディエゴに本社がある無線通信に関わる半導体の設計・開発を中心とするファブレスの半導体メーカー。携帯で言うと第三世代(CDMA)の時代から独占的な牙城を築き、CDMAの携帯には殆どすべてに「Powered by QUALCOMM」の表示がついていた。

Huaweiが事実上5Gの世界から脱落したこともあり、5G端末の半導体は独占的に同社が供給することになる。インテルが5G端末用のアンテナ開発を中止したことで、5G端末の分野では独占的な立場になることが決まった。

もともと1985年にアーウィン・ジェーコブズ博士とアンドリュー・ビタビ氏により設立された。サンディエゴは米国海軍の大きな軍港があることもあり、無線技術に関係する会社が多い。私自身はアーウィン・ジェーコブズ博士と息子で元会長のポール・E・ジェイコブス氏には何度も直接お会いして取材したことがある。ちょうどCDMAで同社が世界制覇に近い状態になった時だ。ライバルは欧州の通信方式のGSMだった。

同社が作る半導体の主力は、「Snapdragon」と呼ばれるロジック半導体である。特徴は低消費電力。故にパソコンで例えるならばインテルのCoreiシリーズや、ペンティアムなどと同じような意味だ。主としてスマホやタブレット、或いは多くのモバイル機器に搭載されている。これに使われているアーキテクチャーが、現在ソフトバンクグループの傘下にあるARM社のそれである。NVIDIAのTegraなどがライバル製品になる。

下記の写真が「Snapdragon 865 5G Mobile Platform」。写真をクリックすると商品概要に飛びます。

 

同社のWebページを確認すると、下記のように用途でわけて製品等を確認することが出来る。
画像クリックで当該ページへ遷移します。

Snapdragonの製造は、「Snapdragon 865」はTSMC(台湾積体電路製造)、Snapdragon 765」はサムソン電子と別々のファウンダリを使う。理由として同社は「これはビジネス的な決断。我々はTSMC、Samsung両社とよい関係にあり、10nmの世代ではSamsungを利用してきた。とくに765ではボリュームが必要だと考え、Samsungの7nm EUVを採用した。性能、歩留まりとも満足している」と述べた。恐らく、TSMCの7nmの製造キャパシティの問題で振り分けたのだと思われる。