My Favorite Companies 8(米国株式)

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Ticker:XLNX  銘柄名:Xlinx

https://www.xilinx.com/

https://japan.xilinx.com/

同社はアドバンスド・マイクロ・デバイス(AMD)に買収されたため、今後はAMDとしてフォローしていきます。

2021年5月5日付

今朝(現地5月4日)に発表になったFQ4のザイリンクスの決算は市場予想をビートした。

  • FQ4 Non-GAAP EPS of $0.82 beats by $0.03; GAAP EPS of $0.75 beats by $0.05.
  • Revenue of $851M (+12.6% Y/Y) beats by $38.22M.
  • Data Center Group sales were up 28% Q/Q. Wired and Wireless increased 13%.

やはり好決算をリードしたのはデータセンターとワイヤレスで、更に自動車と産業が四半期として記録を更新した。FPGAの可能性が更に高まっていることが分かる。ガイダンスについてはAMDとの合併の話がある中なので発表されなかった。

AMDとの合併は中国政府の横槍で難しいかも知れないというリスクを株価は既に織り込んでいると思われ、その意味でのダウンサイドリスクは大きくないだろう。BからAに変更する。

2020年12月2日付

AMDに買収される話から株価は活気づいている。AMDにとっても朗報だし、ザイリンクスにとっても、勿論良い話だと思われる。AIの時代、半導体の覇者はエヌビディアとこのAMD+XLNX連合になるかも知れないと思う程だ。面白いプレゼン資料が手に入ったので、共有させて頂く。

Xilinx (XLNX) Investor Presentation – Slideshow

ただ合併が承認されるまでは確定しないので、投資対象としてはやや注意が必要だ。合併が難しいとなれば、恐らくザイリンクスの方は売られ、AMDの方は買われるだろうからだ。それはすなわち、このプレゼン資料にあるような相乗効果で、両者にとってメリットのある話という理解、つまり「CPU+GPU+FPGA」で何が出来るようになるか、まだ絵を描ききれないアナリストの方が多いからだ。アナリストの評価はほぼHOLDに集約されたことからも分かる。慎重を期す意味で、AからBに評価を替える。

 

2020年10月22日付

引け後に発表された決算は、第2四半期の非GAAPベースのEPSは0.82ドルで、0.05ドル上回った。収益の方も$ 767Mと市場コンセンサスを$ 11.11Mを上回っている。配当は0.38ドルとのこと。

自動車市場の回復とデータセンターの継続的な強さにより、第2四半期はトップラインもボトムラインも市場予想を上回った。データセンターグループが、Q / Qで23%増加し、年間30%成長と記録的な収益を達成した。ザイリンクスCEOのるビクター・ペンは、次のように述べている。「当社の好業績は、データセンターグループおよび航空宇宙および防衛事業の記録的な四半期と、自動車および放送の最終市場の改善に牽引されました。さらに、RFSoCの売上は、5GのTier1ワイヤレスOEM顧客とともに大幅に増加しました。」とのこと。

2020年10月16日付

(本文はAMDと同一)

AMDがFPGAのザイリンクスを買収する話で市場は盛り上がっているが、どうなるかはまだ分からない。AMDには高い買い物だという意見もあるが、戦略的にはAMDのそれは正しいと思う。金額面の折り合いがつくかどうかを巡っては現時点では議論百出であるが、AMDにはザイリンクスを買うべき理由が幾つもある。

まずデータセンタ向けのCPUについては、インテルの牙城をドンドン崩しているのはご承知の通り。そしてインテルが巻き返しを掛けられそうだという話は残念ながらインテル好きの私にもまだ聞こえてこない。

そのデータセンタ向けの演算処理装置として、CPU自体の牙城を崩しかかっているのが、実はエヌビディアのGPUだ。或いはARMのCPUだ。しかし、実はデータセンタの演算処理能力を高めるアクセラレターとして最も注目されているのが、実はザイリンクスが作っているFPGAだ。ご承知の通り、インテルは旧Altera社の買収でFPGA部門を手に入れているが、中々シナジーを生み出せないで困っている。それは同社は半導体を自社生産しているからだ。

一方、AMDはTSMCに製造委託しているからこそ、最先端の製造技術を利用することが出来、インテルを猛追して追い越したが、ザイリンクスも製造委託はTSMCだ。つまり、半導体のIP部分を設計開発した後はTSMCが作るという点では同じだということである。そしてAMDには既に旧ATIというGPUの会社が買収されているので、もしザイリンクスも手に入れられれば、CPU、GPU、FPGAと論理回路御三家全てを手中に収めることになる。これはきっとエヌビディアにも脅威になる筈だ。

ただ問題はFPGAという、これから大きく花開く半導体を作っているザイリンクスが、そう易々と買収されることに応じるとは正直中々考え難い。値を吊り上げれば、それだけAMDには財務的に将来負担になる。今ここで過大なM&A資金投入は危険だろう。

またFPGAの方が、実はGPUを使った処理よりも高速だという事が、既に技術的に明らかになっている。FPGAは言われている通り、5Gの基地局にも使われるが、クルマのADASシステムやIoTのエッジ・コンピューティングで正にこれからの半導体である。この噂の行方は非常に気になるところとして見ている。どちらもMFCLの銘柄でもあり、どちらに転んでも問題ない。

2020年9月7日号

SUBARU、新世代アイサイトにザイリンクス テクノロジを採用
日本市場向け新型 SUBARU レヴォーグに新しい ADAS テクノロジを搭載

同社のプレスリリース、及びそれに関するWebページで開示されている資料によると、株式会社 SUBARUの新世代ビジョン ベースの ADAS (先進運転支援システム) であるアイサイトに、ザイリンクスのテクノロジが採用されたようだ。新型 SUBARU レヴォーグに搭載された新世代アイサイトは、アダプティブ クルーズ コントロール、レーン キープ アシスト、プリクラッシュ ブレーキなどのクラス最高の安全技術をドライバーに提供するとある。

言葉で説明するよりも、実際のプレゼン資料を見て貰った方がどんな個所のどんな装置にザイリンクスの製品が使われているのかを見て欲しい。最終ページが下記になるが、数ページにわたり説明されている内容はADASにおけるFPGAの役割がよく分かって頂けると思う。

アナリストの現在の評価はOverweightからHOLDに平均値が下がったのは残念でしかない。確かにFPGAという半導体は分かり難いものであり、また自動車産業の時間軸は当然ながらハイテク産業のように数カ月に一度モデルチェンジするものとは違う。新車のモデルチェンジ・サイクルは国産車で4-5年、欧州車になるともう少し長くなる。問題はそこにある。モデルチェンジ・サイクルが長いからこそ、FPGAのように開発終了して発売開始後も、フィールドでプログラムのアップデートが必要になる。だからこそFPGAが必要になる。一度決まれば息が長いビジネスになる。だがその分立ち上がりに時間が掛かる。BUYと見るか、HOLDと見るかは、この時間軸の捉え方に大きく依存する。私は投資家として株主になるならば、こうした会社が大切だといつも思っている。

 

 

2020年8月1日号

現地7月30日に発表した四半期決算は、前月末に行ったガイダンスの上方修正もあり、結果はインライン(予想の範囲内)という着地となった。株価は決算発表の翌日は売られたが、そもそも上方修正を発表した6月27日から見ると、既に約15ドル超(+16.7%)も上昇していたので、当然の反応だろう。下の図で赤丸で囲ったところで上方修正している。

今期のガイダンスとして示された数字は、$730M~$780M、概ね前四半期比で+4%、対前年比で+9%、全体として強いが、特にコアマーケットが回復してくるだろうと説明している。ただしリスクがあるとすれば、データセンタの需要が季節性があるということ。終わった期が強かったこともあり、慎重なコメントを吐いているように思えた。

 

2020年7月29日号

市場はFPGAとカスタムIC若しくはASICの違いに戸惑っている部分があるように思われる。確かに論理回路として特定用途の演算をさせるために作るのならば(ボリュームは必要)、ASICの方がコストパフォーマンスは高い。

だが、使用期間がスマホのように2-3年で次のモデルに切り替わったり、買い替えられたりするものでは無い、クルマや産機などに使われる場合、ASICの陳腐化の方が本体の陳腐化よりも先に進んでします。高が半導体ひとつの為に、全体を買い替える訳には行かないだろう。だからこそ、搭載後にもプログラムが変更書換えが出来るFPGA(Field Programmable Grid Array)が重宝される。5Gの基地局向けなども同様だが、今足許で向かい風が吹いている業界は自動車と産機ではある。5Gに関しても、米中関係の悪化が色濃く影を落としている。

一方で、このFPGAだが、世界で生産しているのはザイリンクスと旧アルテラ(現インテル)の2社だ。ザイリンクスはTSMCと組んでいるので、最先端半導体製造技術を使う事が出来る。一方で、旧アルテラは既にインテルの一部になっているので、ここのところのインテルの製造技術ダッチロールの影響をもろに受けると言える。仮にインテルが宣言通りにファンダリーを使うようになったとして、その候補はTSMCとサムスンだろうが、どちらにもそんなにキャパシティの余分があるわけでないので、恐らくCPUの生産移管がメインになり、FPGAは二の次になるだろう。とすれば、既にTSMCと契約があるザイリンクスの方が有利であることは間違いない。

2020年7月24日号

ザイリンクスが6月27日に来たる7月30日の正式な四半期決算発表を前に上方修正を発表したのはまだ記憶に新しい。その後株価は$106をつけることもあったが、未だに市場は何かを訝しんでいるようだ。いずれにしてもあと1週間(7月30日)には四半期決算が発表されるので、答え合わせが行われる。

市場が何かを訝しむ理由の一つは「FPGAとは何か?」の理解が浸透していないことが、まず最大のネックだろうと思われる。結果として、ザイリンクスは5Gの基地局用の半導体を作っている会社で、ファーウェイへの出荷禁止命令が同社の首を絞めたと判断している人が多いのだろう。弱気派アナリストのコメントには、米国が更に対中貿易を厳しく追加のリストを発表したことで、中国自体の5G普及が遅れることが、「5Gのザイリンクス」には大きく影響すると謳っている。

だが、FPGA自体は5Gの為だけのものではない。Premium Report 7月20日号(自動運転開発の現状について)で「トヨタ新型レクサスLSに搭載される「Lexus Teammate」という優れもの」という記事にも記した通り、自動車のADASシステムにとって非常に不可欠なものであり、すなわちそれはIoTやエッジ・コンピューティングの世界に多用されるものである。またデータセンターでアクセラレターとしても使われるものである。是非、下の製品群を見ておいて欲しい。決して5G=ザイリンクスではないということを。答え合わせは30日に。

現時点の市場評価は下記の通りだ。アナリストという人種の特徴がよくあらわされていると私は思う。

 

2020年6月30日号

ザイリンクスが業績予想を上方修正した。本決算発表は7月30日。

2020Q1の収益見通しを$660-$720M予想から$720-734Mに上方修正。併せて、グロスマージンも68-78%を68-69%へと変更した。
会社側コメントとして、有線と無線のグループとデータセンタグループがCOVID-19にかかわるコンシューマー市場の弱さを補って余りあったとのこと。

本市場引け後に株価は+6.8%上昇し、$98.20となった。

2020年6月27日号

6月25日、ザイリンクスは新製品を発表した。それが下の絵になる「VIRTEX ULTRASCALE+ VU57P FPGA」だ。

内容を紹介するブログは「Life in the fast lane:新しいVirtex UltraScale + VU57P FPGAで高速データが広帯域メモリと出会う」というタイトルで始まるが、正直に言って、かなり専門的なハイテク知識が無いと、「英語だけど意味がわからない」となってしまう感がある。これが今のザイリンクス投資の最大の悩みかもしれない。

2020年6月17日号

今回の COVID-19 の流行によって、リモートでの仕事、学習、遊ぶ機会が増え、環境が大きく変化していることを実感した。チャネルへの同時アクセスが急増して、帯域幅コストが増大し、サービス プロバイダーのビジネス モデルに大きな負担がかかり始めている。今回ザイリンクスが発表した新しいリファレンス アーキテクチャを利用することで、ソリューション プロバイダーはコストを大幅に削減できると同時に、高品質のビデオ ストリーミング サービスを提供できまる。

正直言って、アナリストのレーティングはOverweight止まりだ。恐らくFPGAという半導体を理解することが難しく、また「5Gでファーウェイと一緒に儲かる」という印象が強かったからだろう。なかなかザイリンクスをきちんと評価分析出来ているアナリストに出くわさない。この感覚、当初エヌビディア(NVDA)を見つけた時と同じような気がする。

2020年6月3日号

特に先日NASAが久し振りに有人宇宙ロケットの打ち上げに成功したからという訳では無いが、ザイリンクスの技術は宇宙にも及ぶという話。下の画像をクリックして貰うと、その製品のプレスリリースを見ることが出来る。

ポイントは、業界初となる 20nm プロセスの航空宇宙グレード FPGAであること、衛星および宇宙アプリケーション向けに設計されており、優れた放射能耐性を提供するとともに、超高スループットで超広帯域幅の通信を可能にすることなどだ。この新しい 20nm 耐放射線 (RT) Kintex® UltraScale™ XQRKU060 FPGA は、高柔軟なリコンフィギュレーション能力、10 倍以上のデジタル信号処理 (DSP) 性能 (ペイロード アプリケーションに最適)、さらに全軌道での優れた放射線耐性を提供出来る。

正直、今の段階で衛星や宇宙アプリケーション向けの製品が利益の大黒柱になるとは思えないが、「下町ロケット」で見た「佃のロケット品質」というのが、その会社の製品の品質を裏付けたのと同様、品質が高いことの証明になる。FPGAが今後多く利用されると思われるのは、自動運転のクルマであり、IoTのエッジ・コンピューティングの世界だ。綺麗な環境のデータセンタでならば正常稼働するが、南極から砂漠迄、振動と塵にまみれても問題ない品質が求められる時、この宇宙品質というのは大きなアドバンテージとなるだろう。

更に、放射線影響にも強いということは、原子炉に近いところでの利用などにも耐えるということであり、今後に期待が持てるというものだ。

2020年4月27日号

決算説明の席上でも本件に関して再度説明していたが、昨年Huaweiが米中貿易摩擦で排除された影響を払拭できるかと市場は懸念している。それに対して、下記のようなSamsungとの事例もあげて、5G市場の大きさと自社の収益機会について力説していた。これはSamsungの5G関連としては、まだ第2世代だという。

2020年4月12日号

新しいCFOに元インテルのCFO兼COOだ。インテルはXlinx以外でFPGAを唯一生産する会社(Altera社を買収による)で、FPGAのことについても明るい。下にプレスリリースをご紹介する。

2020年3月29日号

日本でも漸く3大キャリアが5Gの商用サービスを始めた。ただやはりまだサブミリ波を利用したもので「なんちゃって5G」だ。これは逆にこれから基地局の整備をして行かないとならないことを意味する。

またリモートワークと巣篭もりがもたらしたデータセンターへの負荷は、処理の加速とエッジコンピューティングのニーズを喚起する。どちらもXilinxにとっては慈雨の雨となるはずのものである。

ザイリンクスは通信、データセンター、航空宇宙、その他のアプリケーションで使用されるFPGAを製造しており景気後退の影響を受け難いこともポイントだ。当然ファブレス企業であるため、歴史的に景気後退時の粗利益率の相対的安定性を実証している。

事実、アナリストのレーティング状況はゴールドマンを始め格上げが始まっている。ターゲットプライスの平均値は95.41ドル。

2020年3月9日号

3月4日、クラウド データセンター向けのターンキー ソリューションとしてネットワーク、ストレージ、コンピューティングを高速化できる 業界初の SmartNIC プラットフォームを発表した。詳細は画像をクリックして欲しい。株価は現状冴えない展開だが、まだ市場は本質的な価値に目覚めていないように思われる。

2020年3月2日号

中国最大の eコマース企業 Alibaba 社は、毎秒数百枚の写真を投稿するためにザイリンクスの 16nm Virtex UltraScale+™ FPGA と Vitis AI 開発キットを使用することで、当初の GPU に実装する場合より性能が 3.5 倍向上し、総所有コストは 75 % 削減することに成功した。

Buyレーティングをつけたアナリストが1人増え、コンセンサスがHoldからOverweightに引き上げられた。

2020年2月24日号

今週はアナリストレーティングに変化なし。

2020年2月17日号

決算発表後、アナリストが評価の見直しに掛かっているが、急激にポジティブに変わった人は当然いないが、逆にこれ以上のネガティブな状況を想定する人も居ない。因みに、下のチャートはWall街のEPSコンセンサスだ。CEOのコメント通り、今の期がボトムとなる予想が描かれている。

Holdのアナリストが1人増え、ConsensusがHoldに変わった。

2020年2月10日号

決算発表後の株価は厳しい展開が続いているが、内容的に特に心配はしていない。回復には今しばらく時間が掛かるかと思われるが、現状のセルサイド・アナリストのターゲット・プライスは$102.14だ。

今週アナリストレーティングに変化なし。

2020年2月3日号

同社の決算内容については、先に「ザイリンクスの決算で分かる「5Gはまだまだ始まったばかり」 として頭出しをさせて頂いた。
終わった期の内容は市場予想を上回ったが、ガイダンスが若干市場予想に届かなかった。だがそれは非常に理の通った内容で、またCEOもこれでボトムだと言っていた。もし市場関係者がきちんと5Gの普及がどういう段取りを踏むのかが分かっていれば、そしてコロナウイルスの問題がなければ、ここまで決算後に売られる必要のある内容では無い。

ポイントとなるのは、5G関連の設備投資が、周波数帯をミリ波帯に切り替えた本格的な5G用にすることを、一旦キャリアなどが時間を取ったからだ。今現在巷で5Gと言われているもので、正しくミリ波帯を使っている国は殆どない。5G先進国などと言われている韓国でさえ、多くは4G LTEのネットワークを併用するNSA(ノンスタンドアローン)で提供されている。

イメージの議論をすれば、今現在の光ファイバーベースのインターネットを本当のブロードバンドだとすれば、出始めの頃の1.5Mbps程度のADSLは全くの紛い物だ。HD以上の動画など観られる帯域ではない。それと同じでミリ波帯を使わないと本来の5Gとは言えないが、それには基地局の刷新が必要だ。当時と同じで「キラーコンテンツはなんだ?」的な議論がある中で、キャリアが設備投資を一時逡巡してもそれは当たり前。そしてその段階は終わったとザイリンクスは説明していた。ただ、その辺りをきちんとその後も説明したレポートなどは見たことが無く、単に「5G関連が失速」とだけ報じられている。残念な話だが、投資家としてはチャンスだと思う。

だからCEOのVictor Peng氏も“We continue to see a great long-term opportunity in the second secular growth trends in data center, 5G infrastructure and automotive markets.”と言っている。

今週はHoldに集中した感じ。ただUnderweightも1人減ってHoldへ。

2020年1月27日号

2020年度第3四半期の決算発表は1月28日に行われる。

今週はHoldからUnderweightにひとり移った。

2020年1月20日号

2020年度第3四半期の決算発表は1月28日に行われる。Webcastingは下記のURLから聞くことが出来る。昨年、市場の悲観論の払拭に一役買ったのは昨年のこの四半期決算発表だった。
http://investor.xilinx.com/events/event-details/q3-fiscal-year-2020-financial-results-conference-call

16日に行われたTSMCの決算発表で、5G関連の伸びが業績を後押ししたと伝えられたことは前述したが、Xlinxの半導体生産もTSMCが請け負っている。そうしたことから、ここで良い内容が発表されることを期待しておきたい。Xilinxは5G 無線および mMIMO の運用を支えるエンジンを提供している。ザイリンクスが提供する適応型 5G 通信プラットフォームは、mMIMO Radios や大型基地局/小型基地局の運用に対応する RF ADC/DAC および高速 5G NR を統合し、最高の効率性能を実現できる高集積シリコンを備えた業界唯一のソリューション。

今週はアナリストレーティングに変化なし。

2019年12月30日号

今週は特にコメントなし

今週はアナリストレーティングに変化なし。

2019年12月23日号

WSJ誌には大きく取り上げられていたが、20日、同社は「業界初の量産対応可能な Baidu 社、自動バレーパーキング向け ACU-Advanced プラットフォームの実現に貢献」という発表を行った。すなわち、オートモーティブ (XA) Zynq® UltraScale+™ MPSoC (XAZU5EV) が Baidu (百度) 社の量産に対応できる自動バレーパーキング (Automated Valet Parking : AVP) 向け ACU (Apollo Computing Unit) プラットフォームの実現に貢献したことを発表した。このプラットフォームは、業界初の AVP 専用コンピューティング ソリューションとなる。また、この ACU-Advanced は、XA Zynq UltraScale+ MPSoC をベースとする業界初の量産対応 AVP コントローラーでもある。

複雑な運転環境に対応するために高度な深層学習推論処理が必要となるバレーパーキング固有の要件や機能を満たすように設計された量産に対応できる AVP 向け ACU-Advanced は、センサー フュージョンと AI プロセッシング用に XA Zynq UltraScale+ MPSoC を採用しており、 概念実証で使用される GPU にとって代わる。さらに、このプラットフォームは Baidu 社の PaddlePaddle フレームワークと完全に互換性があり、5 個のカメラ、12 個の超音波レーダー、さらに -40 ~ 85℃ の動作温度範囲で車両レベルの量産要件を満たしている。

今週はアナリストレーティングに変化なし。

2019年12月16日号

ADIによる特許訴訟に関して市場はさほど関心が無さそうだ。現状アナリストによるターゲットプライスの平均値は$108.15。週末終値が$96.23ドルであり上値余地は平均値迄でも+12%以上ある。

一番の問題点は何かを考えた時、恐らく投資家側がCPU、GPU、FPGA、ASIC、DRAM、NANDなどと呼ぶ半導体の種類と役割を的確に把握していないことであろう。IoTや自動運転の世界で使われるエッジ・コンピューティングの考え方には、このFPGAが役に立つ。

デンソーなどの半導体部門拡充の中でもスコープに入っているが、現状FPGAを提供出来るのはインテルとザイリンクスだけだ。

今週はアナリストレーティングに変化なし。

2019年12月9日号

2019年12月5日、米国デラウェア州地方裁判所において、ザイリンクスおよびZynq UltraScale + RFSoCに対してAnalog Devices(ADI)によって特許侵害訴訟が提起されました。

これに対してザイリンクス側も声明を発表しました。プレスリリースにあります。

「私たちはこの訴訟に対して積極的に抗弁するつもりです。ザイリンクスには、数十年にわたる先駆的な技術を生み出した歴史があります。Zynq UltraScale + RFSoC(業界で唯一のシングルチップ適応無線プラットフォーム)の導入により、多くの人が考えられないことを実現しました。特許訴訟を通じて、Analog Devices(ADI)は市場で競争するのではなく訴訟を起こすことを選択しました。」

Holdレーティングのアナリストが1人消えた。

2019年12月2日号

MizuhoのアナリストVijay RakeshがレーティングはBuyを維持しながらも、ターゲット・プライスを$125ドルから$115ドルへとトリミングした。ノキアの中国向けの基地局などの状況から云々と言っているが、一方で5Gの設備投資が動き出せばXLNXの立ち位置はより強いものになり、2020年上半期の見通しも慎重過ぎるものとなるだろうと言っている。要するに、ターゲット・プライスと現値の乖離がちょっと大きかったので、一旦修正しながらも格付けはBuyを維持するという、私的にはあまり好きなタイプのアナリストの仕事の仕方ではない。

Buyレーティングのアナリストが1人増えた。

2019年11月25日号

ザイリンクスも何故か株価は弱含んだままだが、市場コンセンサスの平均値は107.63ドル、下値が88ドルで、高値は165ドルとなる。だが残念ながら、現状はニュースフローが殆ど無いと言える。そもそも最近はロジックとメモリーという言い方が有ったり、CPU、GPU、ASIC、DRAM、NANDなどと言う言い方があったりする中で、「FPGAとは何?」という存在であることも確かでしょう。この手の銘柄は市場理解が進むか、何か市場が囃し立てるものが無いと勢いづかないのが難点。ただFPGAはAIでも、自動運転でも、IoTでも、エッジでも非常に重要な半導体なので、市場コンセンサスの下限近くで放置されることは長く無いと思われる。

先週Holdが一人増えたのは、Buyからの鞍替えだったようだ。

2019年11月18日号

今週の同社のプレスリリースだが、16nm プロセスの車載向けデバイス ファミリに新たに 2 つのデバイス、ザイリンクス オートモーティブ (XA) Zynq® UltraScale+™ MPSoC 7EV および 11EG を追加し、製品ラインナップを拡充することを発表した。これらのデバイスは、最高レベルの容量、性能、I/O 機能を備えたプログラマブル デバイスであり、高速 DAPD (Data Aggregation Pre-processing and Distribution) や、レベル 2+ からレベル 4 の ADAS (先進運転支援システム) および AD (自動運転) アプリケーションの演算機能を高速化することを可能にする。

専門用語や商品名はどうでも良いが、ポイントは下記の部分。ADASやADは所謂「エッジ(端末)」側の処理部分。その処理演算を加速化させるのはFPGAの専門領域で、これはザイリンクスとインテルだけが作っている半導体。そしてザイリンクスは専業者だ。

新しいデバイスは、顧客の要望に応える形で開発され、これまでの最大デバイスと比較して 2.5 倍も容量が増加している。更にビデオ コーデック ユニットを備え、32 個の12.5Gb/s トランシーバーと4つの PCIe®Gen3x16 ブロックを搭載する。これらにより自動車メーカー、ロボタクシー開発者および Tier-1 サプライヤーは、消費電力枠内での DAPD および演算アクセラレーションの実行が可能になり、AD 車両向けに製品をスケーラブルに運用できるようになる。

顧客ニーズに対応したというのがキーメッセージだと私は考える。
詳しい内容は、https://japan.xilinx.com/products/silicon-devices/soc/xa-zynq-ultrascale-mpsoc.html を参照されたい。分り易い動画による説明を見ることが出来る。

先週Holdが一人増えたのは、Buyからの鞍替えだったのかも知れないが、大勢に影響はない。

2019年11月11日号

11月4日、ウィルバー・ロス商務長官がファーウェイとの取引について承認を間も無く出せるだろうと語った。ザイリンクス自体は決算発表の段階で、既にファーウェイ向けの売上見通しを削除しているので、もし本当に実現するならば完全なプラス要因となり得る話だ。

今週はHoldで新規参入したアナリストが1人いるようだ。

2019年11月4日号

31日、韓国最大の携帯電話会社SK TelecomがAIベースのリアルタイムの物理的侵入および盗難検出サービスを強化するDatacenter AcceleratorカードとしてXilinx Alveoを採用したことを発表した。こうした動きが徐々に積み重なっていくと、Huaweiの話に注目していた市場の悲観的な目線も変わって来るのではないかと期待する。


今週はアナリストレーティングに変化なし。

2019年10月28日号

23日に発表した四半期決算の内容は、実績は良かったがガイダンスが市場予想に届かなかった。だがその内容をカンファレンス・コールで精査して見ると、ファーウェイ向けの売上予想をリスク要因として今期予想に計上しないことにしたという。出荷申請をしても許可が下りないらしい。だが中国企業向けの出荷は続いており、また5G自体の普及もこれからであることから、来期以降の状況には確信があるとのこと。それは事実だと思われる。

またモーターショー等で見ても、FPGAの用途は通信分野以外でも着実に拡大しており、FPGAはザイリンクスとインテルしか作っていないことを考えれば、ファーウェイ向けの5Gビジネスだけに注目するのはそもそもおかしい。会社側もそうした判断から、ファーウェイ向けの売上予想を非計上でガイダンスを提示した。つまり、かなりコンサーバティブな内容と言える。

BUYレーティングのアナリストが一人増えた。

2019年10月21日号

下にいつも示しているアナリスト・レーティング表で、HoldからBuyにひとり格上げした。恐らく野村のDavid Wongだろうと思われるが、ターゲットプライスは115ドルとしている。その根拠の一つがファーウェイへの納入が出来なくなっても(現状一番市場が危惧していること)、実際はもうあまり関係ないということだ。

それは多くのところに用途が広がりつつあるからだ。偶然、ロームのブースで「ザイリンクスのFPGAがこんなところまで進出してきている」という証拠写真も撮ってきたのでご紹介する。


今週はアナリストのレーティングに変化はない。

決算発表は10月23日

2019年10月14日号

第3回ザイリンクス開発者フォーラム(XDF)2019の中で、投資家として知っておくべき主な内容。FPGAの可能性をやはりかなり大きいことをあらためて実感。


 サムスンとザイリンクスがグローバルな5G採用を推進
サムスンは、ザイリンクスとの連携が5Gをより迅速に新しい市場にもたらすと発表した。ファーウェイのことなど気にしていない。何故なら、技術競争はそんなに生易しいものではない。先頭ランナーかも知れないと思われても、転んだり、ペースが落ちたりすれば、すかさず2番手以降がトップを狙う。5Gが世界にとって必要なものである以上、必ず誰かが不足するピースは埋めて来る。そんなことを明らかにもなったプレゼンだ。

 Amazonとザイリンクスがクラウドからエッジまでパフォーマンスを加速
クラウドストレージとコンピューティングソリューションの最大のプロバイダーであるAWSクラウドと組むことが、世界中のFPGAアプリ開発者が数分で自社製品を世界中に発売することをかつてないほど容易にしていることを発表した。トレンドマイクロ社やバイオ医薬品会社のアストラセネガの直近の事例などが紹介された。

 マイクロソフトはザイリンクスとAzureで連携
マイクロソフトのAzureについても、ザイリンクスとの継続的なコラボレーションが発表された。

 日立オートモティブシステムズ、ザイリンクスの7nm FPGAを採用したADAS製品の開発意向を表明
日立オートモティブシステムズは、ザイリンクスが開発した7nmのFPGA(Versal ACAP)を利用してADAS(先進安全運転システム)を開発しており、開発ボードを受け取ってからわずか2か月で前方カメラを利用した画像認識に成功したことを明らかにした。

 IBMは、ザイリンクスFPGAをIBM PowerAI Visionソフトウェアに統合
IBMはザイリンクスFPGAをIBM PowerAI Visionソフトウェアに統合して、ディープラーニングの専門知識なしで画像とビデオを使用して正確なモデルを構築する方法を共有した。

 マイクロンとザイリンクスがハイパースケーラーの高速化を推進
マイクロンは、ザイリンクスの新しいVitis開発プラットフォームとFPGAおよびACAPテクノロジーを使用して、ハイパースケーラーがデータセンターに新しい機能をより迅速に導入および展開する方法を紹介した。

 5Gのテストと測定を加速するためのKeysight Labsの活用
5Gテスト機器では、トリガーから測定までの時間を最小限に抑えるために、レイテンシを短縮することが重要だが、Keysight LabsはAIエンジンを使用して、クラス最高の結果を提供した。

今週はアナリストのレーティングに変化はない。

2019年10月7日号

10月1日~10月2日(現地時間)に同社の年次イベントとなる「XDF(Xilinx Developer Forum) Americas 2019 (XDF 2019)」を、米カリフォルニア州サンノゼ市にあるFairmont San Joseで開催した。

10月1日の午前9時(現地時間)から行なわれた基調講演では、Xilinx社長兼CEOのビクター・ペン氏が、同社のFPGAを活用して深層学習の推論などを効果的に行なう統合ソフトウェア環境「Vitis」(バイティス)を発表した。

VitisとそのライブラリであるVitis AIを活用することで、TensorFlowやCaffeなどの一般的なフレームワークを利用しているプログラマーが、FPGAに関する知識がなくても簡単にFPGAを利用して深層学習の推論を行なうことが可能になる。

Xilinxによれば、Vitisは10月末から提供開始される予定で、XilinxのFPGA製品(AlveoやZynqなど)を購入、ないしはパブリッククラウドサービス経由などで利用しているユーザーであれば、無償で利用することができる。

問題は悲しいかな、なかなかこうした新商品や新技術を評価出来るアナリストが減ってきているという事だ。事実、自信を持って、BUYやSELLを同社に付けられるアナリストが減ってきている。HOLDになったアナリストがまた一人増えた。

但し、セルサイドのターゲット・プライスは現状でも$121.86ドルである。

2019年9月30日号

Bloombergが米国はファーウェイへの米国企業の輸出許可について延長はしないだろうと報じている。これを受けてファーウェイに関わりの深い半導体メーカー、具体的にはクアルコム、インテル、マイクロンそしてザイリンクスが売られる結果となったが、逆にアナリストなどは仮に延長になってもファーウェイからの発注自体がもう増えないだろうと、あまり新たな問題として気にはしていないようだ。

株価の動きもCFOショックの喪は開けた思われる。
UnderweightからHoldに格上げしたアナリストが1人いるようだ。

2019年9月23日号

CFOのLorenzo Flores氏が退職して東芝メモリ(WDCのパートナー)に転職することを明らかにした。市場の幾人かのアナリストは「CFOが去るのは、企業の先行きが厳しいとみたからだ」と分析している人もいる。

CFO退任のタイミングとしては上記のような懸念を頂かれても仕方ないのかも知れないが、FPGAという半導体の特殊性、或いはローンチしたばかりのACAP(Adaptive Compute Acceleration Platform)のポテンシャルを考えたら、単純にCFO退任=ネガティブという評価は短絡的過ぎると思っている。

最新の電話会議では、特に5G、ワイヤレス、IoT、自動車、および自動車の強いトレンドにより、ファーウェイとの取引が完全に禁止になったとしても、収益の不足を克服するポテンシャルついて会社側は非常に楽観的でした。利益率の高い先進製品による堅調なパフォーマンス(前年比53%増、第1四半期の総売上高の69%)があるからです。

今週、BUYレーティングからHoldに変えたアナリストが1人いるようだ。

2019年9月16日号

果報は寝て待てとでも言わんが馬鹿りと思う程、足許では良くも悪くもニュースフローが無いのだが、10月1日のサンノゼを皮切りに、オランダで11月12日、アジアは北京で12月3日から、それぞれ2日間のXILINXのDeveloper Forumが開催される。その詳細を説明したのが下記のWebページ。
https://www.xilinx.com/products/design-tools/developer-forum.html


右肩に「Register Now」の文字が赤枠で光り、私に登録することを促すが、残念ながら現状のFund Garageの経営ステージはこれらに登録して現地取材をする段階までは行っていない。これらに直接行けるようにもなると、リサーチもレポートの幅も、当然その他のサービスの品質も向上出来ると思うのだが、地道に続けていくしかない。

さて、下記のKEYNOTESスピーカーは当然のこととして、続くセッションスピーカーの顔ぶれ(会社名を含む)を是非良く見て欲しい。AWSやIBMは当然(?)としても、MITなどからも参加している。こうした人達と共に、「Data Center Group」「Hardware Developers」「Core Vertical Markets」「AI Scientists & Developers」「Application Software Developers」に分かれて各セッションが行われていく。

まずはKEYNOTESを聞いた後、最初は「Core Vertical Markets」の「Automotive System Architectures from ADAS to Autonomous Drive California」を聞いて、午後からは「Data Center Group」の「Develop & Deploy accelerated applications at global scale on Amazon EC2 F1 Instances, Gadi Hutt AWS Gold」に回って、そのまま「FPGAs: Accelerating Data Center Applications in the Storage Tier Sacramento」みるか、などと思いを巡らせているだけでも楽しくなる。勿論、そのセッションの概要を見ているだけでも多少はインスパイアされるものはあるのだが。


アナリスト評価は先週と変わらず。

2019年9月9日号

現状、ニュースフローは止まっている。新FPGAチップの市場評価はまだはじまっていない。

HOLDから評価を始めたアナリストがひとり増えた。

2019年9月2日号

今週は特にコメントなし。

今週もアナリストレーティングに変化なし。

2019年8月26日号

これも専門的過ぎるとお叱りを受けそうだが、先週発表された同社のプレスリリース。動画説明などもある。これからのAIや5Gや自動運転などのカギとなるFPGAの登場である。

https://japan.xilinx.com/news/press/2019/xilinx_announces_the_worlds_largest_fpga.html


今週もアナリストレーティングに変化なし。

2019年8月19日号

前回はインテルがFPGAの分野で新商品を発表したことが株価にネガティブに働いたとお伝えしたが、実は同社がサンプリング出荷を始めているACAP (Adaptive Compute Acceleration Platform) chipsと呼ばれる技術は、AIの分野で現在の5Gからの恩恵以上にXlinxの収益を潤すことに成るかも知れない。

それはAIの進歩にも連動する。念のため確認しておくが、AIは完成していない。5G同様、まだまだ始まったばかりである。故に利用実態も応用実態もまだまだ変化する。

ACAPは複数のFPGA、メモリ、DSP(Digital Signal Processing)、CPU、そして書き換え可能なソフトウエアを一つの半導体に纏めたものだ。もしかすると、将来的にはACAPの方がAIではGPUよりも付加価値を生むことに成るかも知れないし、AIの中でそれぞれが別々の能力を発揮する発展となるかも知れない。今現在では断定出来ない。

ただインテルがFPGAやGPUでキャッチアップしようとしてきても、専業の一日の長は簡単に塗り替えられるものでは無いと思われる。

今週もアナリストレーティングに変化なし。

2019年8月13日号

インテルがFPGA搭載のPCIeカード型ハードウェアアクセラレータ「Intel FPGA PAC D5005」を発表した。FPGAの専業者の最大手は現在ザイリンクスだが、かつてアルテラという老舗があり、2015年6月にインテルが167億ドルで買収している。

要はPC/サーバー向けのCPU以外への活路を求めていたインテルの大きな投資であり、それだけFPGA市場の未来に期待が持てるという事なのだが、その技術を使ってインテルが上述の新製品を発表した。恐らく今週のザイリンクス株の下落はこの点をマイナスに評価した動きが大きいと思われる。

これは何かと言えばHewlett Packard Enterprise(HPE)社の「ProLiant DL380 Gen10」サーバーに搭載することと、AI、ストリーミング分析、メディア変換、金融テクノロジー、ネットワークセキュリティなどのコンピューティング集約型ワークロードへの処理を効率化できるというものなのだが、HPE社製サーバー向けであり、要はこうした高速化や効率化が急務になっていることの証でもあり、市場の食い合いという状況にはならないと考える。

今週はアナリストレーティングに変化なし。

2019年8月5日号

特に今週はコメント有りません。

SellとHoldのアナリストがひとりずつ減少し、Underweightが一人増えた。

2019年7月29日号

この決算を発表した後、引け後で株価は売られ、本市場でも△5.35%下落した。これが市場のXlinxの決算に対する反応だ。ただ同じ現象が1-3月期決算発表直後にも見られたことをお伝えしておきたい。

今回のカンファレンスコールでも「当四半期中にHuawei社への出荷が完全に停止されたにもかかわらず、当社は、世界中の5G展開をサポートするために、多くの有線および無線の顧客に引き続き強い需要があることを確認しました。」とCEOがコメントした。これは4G初期の段階よりも強いという。ただ強気一辺倒に語らず、ガイダンスでは主にHuawei社の出荷制限により、第2四半期は控えめに下方修正していると明かした。

これを受けて市場は「市場の予想に届かず」と評価して利食いを掛けてきたと思われるが「貿易関連の問題を除けば、当社の収益見通しは引き続き当社のビジネスモデルの幅と回復力を示していると考えています。」と説明している通りだと思う。

4月に決算発表をした時、同じようにガイダンスが控えめだったことで失望を買っているが、この環境下でほぼ変わらずの水準にまで株価は一旦戻していた。引き続き好ましい投資対象だと考える。

Underweightのアナリストが1人減り、HoldとSellのアナリストが各1人、合計2人増えているから面白い。

2019年7月22日号

恐らく決算発表前のクワイエット・ピリオドなので、情報は何も出てきていない。

アナリスト評価に変化なし。

同社の四半期決算は7月24日に発表される。同時にQ1 Fiscal Year 2020 Financial Results Conference Callも行われる。

2019年7月15日号

株価的にはこのところ華々しさは無いが、下値をジワジワと切り上げている感じの動きとなっている。間違いなく感じるのは、現時点ではまだ同社の新製品、業界初のACAPについて評価が出来ていないというのが事実だと思われる。実際、同社のWebページにある動画を見ても、エンジニアたちが業界内での評価を得るために頑張っているという段階なのだから、金融・投資の世界においてはもう一歩後ろにいると思って間違いないだろう。ACAPについて、まともにコメント出来る市場関係者はまだ少ない。

是非、下記のURLからACAPの説明を聞いてみて頂きたい。日本語字幕付き。
https://japan.xilinx.com/video/acap/versal-industrys-first-acap.html

アナリスト評価に変化なし。

2019年7月8日号

ザイリンクスのFPGAがどういう分野で利用されているかを分かり易く説明している資料を見つけたのでご案内する。それが下記の2枚。また当然今非常に伸びている分野だという。



アナリスト評価に変化なし。

2019年7月1日号

先週お伝えしたACAP(Adaptive Compute Acceleration Platform)について、専門誌の方が先に食いつき始めて評価が上がっている。一方で、証券市場ではまだ「???」なのか、或いは消化できていないのか。新技術の登場に実は証券市場の反応はかなり時差があるのが普通だから致し方ない。

アナリスト評価に変化なし。

2019年6月24日号

実は下記の発表が米国のテクノロジー・アナリストの間ではかなり話題になっている。株価にどの段階で織り込まれ始めるかが楽しみだ。


ACAPとは?

  • Adaptive Compute Acceleration Platformのこと
  • 従来のCPU、GPU、およびFPGAをはるかに超える機能を備えた、革新的な新しいカテゴリのHeterogeneousなコンピューティング・デバイス
  • データセンター、自動車、5G、有線、および防衛市場の幅広いアプリケーションおよびワークロード・ニーズに対応する
  • 半導体ファンダリー最大手のTSMCで製造し、微細化レベルは7nmと最先端となる

アナリスト評価に変化なし。

2019年6月17日号

WSJ英語版の6月9日に面白い記事があった。「Some Fund Managers See Opportunities for Investors From Trade Dispute」という、平たく言えば一部のファンドマネージャーはこの貿易紛争に投資機会を見出しているということなのだが、ザイリンクスなどは以前は高くて買えない(価格では無くてバリュエーション)と思っていたが、この水準なら買えると。また中国が駄目なら、ベトナムのような他のアジア諸国へ移転するだけだと見ていることだ。非常に一理あると思う。

アナリスト評価に変化なし。

ザイリンクス アナリストレーティング

2019年6月10日号

先週、株価は5.1%の上昇となった。特にニュースが出た訳でない。やはりファーウェイの基地局が米国及び同盟国で締め出されても、ノキアやエリクソンに置き換わるだけだという考えは誰もが同じに持っているようだ。米国での投資レポートなども同様なコメントを綴っている。

アナリスト評価に変化なし。

ザイリンクス、アナリスト評価

2019年6月3日号

Huaweiが締め出されれば、ノキアとエリクソンなどが基地局メーカーとしてシェアを奪還するだけ、5Gの流れは止められないと思うが、市場は中々負の側面から頭が切り替わらない。ただ徐々に株価も戻し始めたかに見える。

特に状況は変化なし。

2019年5月27日号

特に状況は変化なし。

Xlinxアナリストレーティング

2019年5月20日号

ファーウェイ問題で一番株価が酷い目にあったのがザイリンクスだ。5Gの好調さが印象付けられた前回の決算も影響してか、ファーウェイ問題で一番ネガティブ反応を起こされたのが同社だ。

しかし一方同社が先週火曜日に行ったアナリストとの年次総会(Annual Meeting)で示されたのは、来年3月末に終わる決算年度の収益予想で、売上は前年の15%アップとなる34.5億ドルから36億ドルという素晴らしい数値だ。それも5Gではなく、データセンタ・ビジネスが牽引役になるという。それは同社中核ビジネスであるFPGAがAIの世界でも使う事が一般的になってきたからだという。

この発表の重要な点は、その内容のみならずタイミングだ。半導体市場全体がスランプと言われ、メモリー価格が下がり、米中貿易摩擦問題がより先鋭化してきている正にそのど真ん中のタイミングで行われたことだ。下のチャートを見て頂きたい。このチャートを見て「まだ売りますか?」と言いたい人は私だけでは無いと思う。

アナリストレーティングの状況は、売りからアンダーウェイトに変えた人がひとりいる。実は、こういう変化って、ホールドあたりの人のレーティング変更より、その意味は大きいことが多い。これは私の経験則です。

2019年5月13日号

ザイリンクスの日本語ウェブサイトがトップページをリニューアルしたようで、5Gインフラストラクチャーへの対応の話を説明している。当然その他の製品の説明も分かり易くされてる。動画系は英語のままで字幕スーパーもないが、日本語での解説ページもあるので、投資先の内容を知るためにも是非一度見ておいて欲しい。https://japan.xilinx.com/


アナリストレーティングは先週から変わらず。

2019年5月6日号

2台巨頭であるAWSのアマゾン、Azureのマイクロソフトのどちらも3月四半期の設備投資の著しい減速を報告したが、マイクロソフトとAmazonの最近のレポートの両方で証明されているように、クラウドコンピューティングサービスに対する需要は依然として強い。

アマゾンの3月四半期の決算が利益ベースで非常に伸びたのは支出が抑制されていたからであり、これについては今後再び増加するとコメントしている。PrimeサービスのOne Dayデリバリーのためのインフラ投資が膨らむと言っているが、一方でクラウドコンピューティングサービスの設備投資の勢いを止める訳には行かないであろう。事実、インテルもこの設備投資の減速は一時的なものと考えているとコメントしている。

アナリストレーティングは先週から変わらず。

2019年4月29日号

24日の通常取引終了後に発表した2019年1~3月期決算は大幅な増収増益だった。ただ、データセンタ事業の不振などに懸念が強まった。株価は年初来で6割あまり上昇し、24日に上場来高値を付けていたため、利益確定の売りも出た。

決算内容として、売上高が前年同期比30%増の8億2836万ドル、市場予想(8億2600万ドル前後)を上回り、次世代通信規格「5G」関連の需要増を映し、主力の通信機器向けが74%増えた。また自動車関連も堅調だった。ただデータセンタ向けが7%減り、市場予想を大幅に下回ったことが市場の不興を買い急落した。

併せて公表した19年4~6月期の売上高見通しは8億3500万~8億6500万ドル。中心値は市場予想を上回っている。

次のURLから入って貰うと今なら下記の画面が見え、下段のリンクから決算発表後のカンファレンスコール(英語)を聞くことが出来る。

http://investor.xilinx.com/events-presentations


印象的だったのは、5Gで稼げたことに対するアナリスト達の反応。それは利益率が僅かに下がっているからなのかも知れないが、私に言わせれば「お金に色はない」し、そもそも売上も利益も市場予測をビートしている。中には5Gがもう終わる一過性のもので、データセンタの需要を取り込んでいないと駄目だ的な発言があったこと。

時々思う事だが、最近はアナリストの質も随分と落ちているような気がする。技術が分かる人が減っているのだろう。

ビクター・ペン最高経営責任者(CEO)は発表後の電話による決算説明会で強気の姿勢を崩さなかった。5Gについて「ごく初期の段階にすぎないので、私たちはピークには程遠い、ということも明確にしておきたい。5Gは非常に『野心的』であるためかなりの期間継続する。つまり、5Gは4Gよりもずっと大きな要因となる」と何度も繰り返していた。また「5Gは間違いなく成長の原動力であると考えている。そしてかなりの初期段階にあり、まだ終わっていないと指摘しておきたい」とも付け加えた。

アナリストレーティングは、BUYからHOLDに鞍替えした人が二人はいるが、BUYと見ているひともそれなりにいるということ。


リスク要因として考えられるのは、FPGAの大手であったAltera社を買収したインテルの今後の出方だと思っている。

2019年4月22日号

24日に決算発表を行う予定。下のチャートを見て貰えば、着実に収益を挙げてきたということをご理解頂けると思うが、期待値が高くなっている分、もし外したらどうしようかと不安になるのは人情というもの。特にネガティブなインフォメーションを入手している訳では無い。

2019年4月15日号

5Gの話が喧しくなってきたところで、同社のWebサイトをあらためて訪ねてみれば

5G の容量、コネクティビティ、性能を実現する最適なソリューションは、ザイリンクスのテクノロジです。ザイリンクス テクノロジは、複数規格、複数帯域幅、および複数サブネットワークにも柔軟に対応でき、IoT ベースのさまざまな 5G アプリケーションを可能にします。そして、5G ネットワークに必要なソフトウェア プログラマビリティ、複数規格と複数帯域幅のハードウェア最適化、セキュリティ機能を備えたコネクティビティをすべて兼ね備えた柔軟で標準規格ベースのソリューションを提供しているのはザイリンクスだけです

ときっちりと大見得を切ってくれている。FPGAのNo.1である以上、安心してみていられる。

2019年4月8日号

クラウドコンピューティングに対してエッジコンピューティングという考え方があるのと同じように、「エッジAI」という考え方もあることを今回のビジネスショウで初めて知った。

内容としては「ディープラーニングなどを用いたAIアルゴリズムをクラウド側ではなく、端末側(エッジ)で実行すること」というもの。クラウド側では当然GPUが処理をするが、エッジ側ではFPGAが重宝されるようである。何故なら用途特化で且つ現場でプログラマブルだからだ。

SONYの画像認識エッジコンピューティングとの違いを問い質すと、同じデモを見ていたようで、SONYのは顔上の3点を解析して人間かどうかを判断するのに対し、エッジAIでは、より広範に性別や年齢なども認識出来るという。FPGAの用途は広がるばかりに見える。

2019年4月1日号

中国の大手サーバーベンダーで世界第3位のプロバイダーであるInspurが、Xlinx Alveo U200およびU250アクセラレータカードの採用を決めた。Inspurサーバーは、AIアプリケーションの最適化およびAIクラウドの展開用に特別に設計されており、高性能および高信頼性のコンピューティング要件に柔軟に対応する。

Alveoは一般的なデータセンタAIワークロードのための大きな高速化機能を提供する。(XlinxのWebより)

2019年3月25日号

Open Compute Summitで米国Solarflare社と共同で、ザイリンクスのFPGAテクノロジを100%ベースにしたシングルチップの高性能ソリューションのデモを行った。

この概念実証デモは、ネットワーク、ストレージ、および高速コンピューティングをネットワークインターフェースカード上で直接実行できる先進のSmartNICを開発するための重要な足がかりとなり、これらのワークロードをサーバー上で実行する必要がなくなり、パフォーマンスが大幅に向上し、消費電力が削減されるという。

エヌビディアのプレゼンでも見た通り、データセンタのサーバーがより高速処理が出来る環境づくりは喫緊の課題であり、これに対するひとつのソリューションと言える。

2019年3月18日号

日経新聞も3/15に”5G関連銘柄の株価は上昇が目立つ。「通信用半導体を手がける米ザイリンクスの決算が好調で、割安な日本の5G関連銘柄にも物色の照準を向け始めている」”と外資系運用会社のコメントを取上げて記事にするほど注目を集めているようだ。ただ、通信用半導体という表現にはかなり違和感を覚える。同社はFPGA半導体のNo.1企業である。

2019年3月11日号

組み込み技術の国際展示会「embedded world 2019」(ドイツ・ニュルンベルク)での同社コメント。

機械学習/深層学習は、学習と推論に分けられるが、Xilinxが注力するのは推論。現在、NVIDIAやIntelなどが開発を加速させ、激しい競争を繰り広げている「AI向けチップ」は、基本的に学習向け。だが今後はエッジでの推論が大きく伸び「当社は、そこを取りに行く」と強調した。

2019年3月4日号

WSJ3/1付の記事に、中国ファーウェイがどこまで5Gに強い影響力を持っているかを特許数から論じた。日本企業は殆ど蚊帳の外なのが寂しいが、5G基地局向けのFPGA(プログラマブル・チップ)ではザイリンクスとアルテラ(インテル傘下)しかないと紹介。

2019年2月20日

Zynq UltraScale+ RFSoC ポートフォリオを拡張、サブ 6 GHz までの全帯域をサポートする新製品を発表した。これは現在から将来までの業界要件に対応する唯一の適応型シングルチップ無線プラットフォームである。

2019年2月15日

着眼点:
自動運転、エッジコンピューティング、IoTでプログラマブル・チップの需要は高まるばかりであるが、当社はその世界トップ企業。自動車の過酷な条件下でも利用できることが、納入実績からも証明される。ADASの納入実績を調べると、2013年9メーカー13モデルであったのが、2017年には26メーカー、96車種に急増している。